POLTA / LOVE TO DIE

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2018年1月17日にリリースされた、POLTAの2ndフルアルバム「LOVE TO DIE」を買ったので、ざざっと全曲の感想を書いてみたいと思います。

01. さいごのドライブ (作詞・作曲:ふくだ傑)

 『別れ』の曲。詞の中の主人公に何があったかは語られないけれど、別れる直前の歯がゆさが漂う1曲。意外にも、これまでのPOLTAでは、あまり扱わなかったテーマだったと思うので、1曲目から新境地ですね。イントロのベースから、アウトローのコーラスまで無駄のない1曲だと思います。

02. 失踪志願 (作詞・作曲:ふくだ傑)

 タイトル通り『失踪』の曲。この曲はサウンドも好きなんですが、特に詞が良くて「行方不明になりたい、死にたい訳じゃないけれど」という、ふとした瞬間によぎる「居なくなりたい」という気持ちだったり、「本当は少し知りたい、誰が心配してくれるか」という箇所に「期待と不安」が上手く表現されていると思いました。元々は、ライブ会場限定e.pの「土星少年e.p」に収録されていましたが、今回のバージョンの方がサウンドがスッキリとした印象を受けました。

03. ふたり (作詞・作曲:尾苗愛)

 透き通る様な唄声とギターで始まるこの曲は、一言で言えば『エバーグリーン』な曲ですね。サビは、ちょっぴり竹内まりやスピッツを彷彿とさせるメロディで、アルバムの中で最も『希望』に溢れた曲だと思います。

04. 土星少年 (作詞・作曲:尾苗愛)

 作詞作曲の尾苗さんの故郷である富山県を「土星」に見立てた、いわゆる『上京』の曲らしいです。思わず「生まれはどっせーい」と口ずさみたくなるキャッチーなメロディと、中毒性の高い歌詞がさすがです。こちらもライブ会場限定e.pの「土星少年e.p」に収録されていましたが、今回のバージョンはボーカルが若干異なります。

05. 新宿 (作詞・作曲:ふくだ傑)

 さいごのドライブに続き、再び『別れ』の曲。サヨナラしたにも関わらず、心に残る未練を、切ない曲調で紡いだバラード曲。アウトローのギターソロが、これまでのPOLTAの楽曲中最もヘビーで、ちょっと古い言い方だと「泣きのギター」という感じですかね。

06. とけいのむこう (作詞・作曲:尾苗愛)

 前曲の重い空気を切り裂く様なドラムソロから始まるこの曲は、ライブでは定番曲ですが、音源化されたのは今回が初めて。『叶わなかった恋』の曲ですかね。「恋が叶わぬ"あなた"をずっと見つめていたけど、思いを打ち明けられないまま終わってしまう。でも忘れない。」という切ない曲ですね。歌詞の内容とは裏腹に、曲調とか間奏の「チュッチュル〜」というコーラスがとても爽やかな1曲です。

07. イエスタデイノーモア (作詞・作曲:ふくだ傑)

 間髪入れずベースから始まるこの曲は、『現実逃避』の曲ですかね。「温めますか?の返事も怪しい」というフレーズで、主人公の孤独感を伝える歌詞が素晴らしいと思いました。尾苗さんのボーカルが冷たい感じなのも曲にピッタリで、サビの「ロックンロール」を巻き舌でまくし立てる感じも、主人公の「願い」を表現してるみたいで良いですね。

08. 夜を切り開け (作詞・作曲:尾苗愛)

 キーボードが印象的なこの曲は、『決意』の曲ですかね。個人的に「ToDoリスト作って 次から次こなしていった 機械になった日々」という歌詞がとても好きで、無心で忙しそうな日々を過ごす事で、本当にやるべき事から目を背ける感じが上手く表現されているなと思いました。そんな状況から、少しでも良いから抜け出す決意の曲なのかなと思いました。

09. スター (作詞・作曲:ふくだ傑)

 イントロのギターとドラムからASIAN KUNG-FU GENERATIONを彷彿とさせる様なパワーポップに仕上がっている1曲。あまり、これまでのPOLTAからは想像できない感じの曲調かなと思いました。気が付くと、メロの歌詞が全て「○○し」で韻を踏んでいて、なかなか面白いですね。

10. ラストストップ (作詞・作曲:尾苗愛)

 冒頭のフィードバックノイズから名曲の予感が漂っていますが、その期待を裏切らない曲だと思います。特にCメロの「どうか〜」から最後のサビまでの盛り上がりは何度聞いてもグッと来る名曲だと思います。そしてアウトローに再びフィードバックノイズで閉めるのが素敵ですね。

 

 

LOVE TO DIE

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