無題
2009年12月24日、フジファブリックのボーカルギター志村正彦さんが永眠されました。
クリスマスの夜に発表されたその訃報は、あまりに衝撃的なものでした。
2005年6月。
ラジオから偶然流れてきた曲が耳に止まったのが、僕とフジファブリックとの出会いでした。
その頃、僕はビートルズばかりを聞き「日本のロックはカッコ悪くて、表面的だと」思っていました。
フジにしても、最初は「BUMPに似たボーカルだな」と今にしてみれば的はずれな感想を
抱く程度の存在でした。
でも彼らの曲は、それから数日間ずっと忘れられないインパクトがありました。
その時、僕がラジオで聞いた曲が「虹」でした。その個性的なサウンドに惹き込まれました。
それから公式サイトで「銀河」を視聴し、度肝を抜かれました。
志村正彦の紡ぐ曲達はそれぞれの輝きを放ち、表面的な歌詞や、一辺倒な曲調ばかりだと思っていた
日本語ロックの価値観を覆すものでした。今でも、その時の衝撃は忘れられません。
それから11月に発売された「FAB FOX」を買い、毎日飽きるまで聴き倒しました。
まるで、おもちゃ箱の様なアルバムで何回聞いても楽しめる傑作だと思いました。
それ以降、僕はフジファブリックに本格的にのめり込み、彼らの新曲に心躍らせる様になりました。
今に至るまで、チャットモンチー、POLYSICS、サカナクション、BaseBallBear、くるりなど数多くの
バンドを知る事が出来ましたが、フジファブリックが僕の原点である事は揺ぎ無い事実です。
逆に言えば、フジや志村正彦の作った曲達に出会えなかったら、
他のバンドを知る事もなかったかもしれません。それくらい、僕にとって重要で大切なグループでした。
ライブには2回しか行くことが出来ませんでしたが、それでも「TEENAGERのすべて」の時に、
初めてフジのライブが見られるという、ドキドキ感の中で道玄坂を歩いた事は一生忘れないと思います。
今でもまだ、突然の訃報に実感がわいていないのが実際のところです。
事務所が総力を上げて仕掛けたドッキリなんじゃないのかと、思ってしまう自分がいます。
もしも、本当に向こうの世界へ旅立ったのなら、ジョン・レノンとジョージ・ハリスンと一緒に
音楽を楽しんでいて欲しいなと思います。
今後のフジファブリックとしての活動は今はまだ未定ですが、何らかの形で活動を続けていく様ならば
これからも応援し続けていきたいと思います。
長文、乱文大変失礼しました。