【ネタバレあり】スターウォーズ エピソード8 最後のジェダイを見て

スターウォーズ エピソード8(最後のジェダイ)を見てきたので、感想を書いていこうと思います。ネタバレが含まれるため、未視聴の方はご注意を。

目次

率直な感想

まずは率直に思うところを。見終わった瞬間は、それなりに満足度が高かったです。と言うのも、今作は静と動の割合で行けば、1:9くらいで何かが起きる展開だったので、（結果がどうであれ）その部分は純粋にワクワクさせられたから、ですかね。

それと、今作は予告編の段階で「何かが起こる」事を終始謳っていたし、明らかに誰かがダークサイドへ堕ちる様な演出がなされていたので、ある程度、自分の中で予想を立てながら本編を見たのですが、その予想とは異なる方向性に進んだので「なるほど、そう来ましたか。」という感想でした。

特に良かった点

名も無き人たちの活躍

昨年公開された「ローグワン」からの流れを汲んでいるのか、ヒーローでない人達の犠牲や活躍が描かれていたのが、結構好きでした。

R2-D2との再開

ルーク・スカイウォーカーが、ミレニアム・ファルコンでかつての相棒R2-D2と再開するシーンは本当に素晴らしかった。あそこでエピソード4のレイヤ姫のホログラムを持ってくるとは。ルーク自身も言っていた「ズルい」の一言に尽きる演出でした。

ヨーダの登場

こちらも全くの予測外で単純に嬉しかったですね。しかも、ちゃんとエピソード5、6に寄せたパペットヨーダを出してきたのは、これも「ズルい演出」でしたね。エピソード5での「やるか、やらぬかだ。やってみるはない。」という台詞が好きなんですが、今回もさり気なく名言チックな事を言っていたのが、本当に良かった。

裏切りからの共闘

間違いなく今作の目玉シーンの1つと言ってもよい、カイロ・レンのスノークへの裏切りと、レイとの共闘シーン。アクション的に単純にカッコ良かったし、あのシーンだけを見れば、カイロ・レンの心境が葛藤の中で「光」に傾いた瞬間だったのでグッと来ました。

悪かった点・気になる点

レジスタンスが終始グダグダ

実は、鑑賞時にはそこまで気にはならなかったんですが、ネット上の感想などを見ている内に「確かになー」と思ったのが、レジスタンスの作戦がことごとくグダグダな点。例えば、ポー・ダメロンに対し作戦の真意を話さないホルド提督。いくらポーが暴走気味だったとしても、同じレジスタンス内で意思疎通しないって何なの？とか考え始めると、ツッコミどころが多かったですね。

「フォースの覚醒」で残した伏線に深みがないまま決着？

前作でJ・Jエイブラムスが広げた風呂敷を、色々な都合によってライアン・ジョンソンが中途半端な答えを出してしまった感が強かったですね。例えば、「レイの両親は誰なのか？」に対して、「名も無き人。」がまさかの解答。「なぜルークはオクトーで隠居生活をしているのか？」に対して、「弟子だったベン・ソロをカイロ・レンにしてしまった責任から。」って、それは既に前作でハン・ソロが言ってたじゃん…という。

フォース便利すぎ説

そして最も気になったのは、フォースの利便性が上がり過ぎていたという点ですかね。カイロ・レンとレイがフォースで会話するのは個人的にはアリかなと思ったんですが、レイヤの宇宙浮遊とかは流石にちょっと…って思ってしまいました。ルークの分身術や、ヨーダの雷落としとか、出来る事の幅が広がり過ぎだなというのが率直な感想。

今後のスターウォーズを占う一作

鑑賞後、色々と思いを巡らせた結果として、今作の大きなテーマは『過去作の破壊と決別』なんじゃないかという結論に至りました。それは同時にディズニーが「今後、スターウォーズをこう捉えていきますよ。」という意思表示にも思いました。

これまでのスターウォーズは、良くも悪くもスカイウォーカー家の物語でしたが、今作では「フォースを使える人は選ばれた人だけではない」という描写がしっかりとあり、ライアン・ジョンソンが監督になると言われているエピソード10からの新シリーズへの布石だと捉えても過言ではないのかなと思いました。個人的には「誰でもジェダイになれる」という設定により、今後の作品の幅を広げるというディズニーの露骨な策略が見え隠れするのは、ちょっと…と思ってしまいました。

総合的な評価

☆3.7/5くらいです。個人的にはエピソード7を見た時よりも評価は高かったです。良くも悪くも、ストーリーが過去作の焼き直しになっていない点は評価すべきポイントだし、レイとカイロ・レンの共闘は熱かったのも事実。ただし、フォースで色々とやり過ぎだったのはマイナスかなと。次回作は、またJ・Jエイブラムスが監督に戻るので、ライアン・ジョンソンが破壊した物を、どうやって終着させるのか期待したいと思います。